コマジェがやってきました。

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島旅に行きたい。

長崎県は日本一、離島が多いらしいです。僕が住んでいる町の港・佐世保港からは上五島、宇久、小値賀にフェリーや高速船で行くことができます。また、黒島・高島や西海市の大島・崎戸などにも船が出ています。佐世保から近い佐賀県の唐津からは壱岐行きの便もあり、壱岐経由で対馬まで行くこともできます。すべて船旅です。

自転車やバイク、車を乗せて島に渡るには、高速船ではなくもっぱらフェリーになるわけですが、車両を運搬するとなると、それなりに運賃がかかります。たいていの航路では、自転車・バイクは「特殊手荷物」扱い、四輪車は全長をメートル刻みで運賃がかかります。

九州の色々な航路を調べたところ、バイクの場合は、

  • 原付125cc以下、自動二輪126cc以上
  • 原付125cc以下、自動二輪126cc以上400cc以下、自動二輪401cc以上
  • 原付125cc以下、自動二輪126cc以上749cc以下、自動二輪750cc以上

といった3種類の区分が多いように思います。「250ccクラスではあまり区別されない、原付は一種だろうが二種だろうが同じ運賃」ということです。佐世保〜有川(上五島)航路を運航している九州商船の運賃表を見てみましょう。

2020年7月の運賃表。毎月変動するものなので最新情報を確認してください。

四輪車は目玉が飛び出るくらいお高いです…。軽自動車でも往復37,840円。下手すると飛行機で海外の格安ツアーに行けるお値段です。それに、四輪車の場合は大抵、現地でレンタカーを借りることができるので、旅行者が気軽に運搬するものではないと思います。

では、バイクの場合はどうでしょうか。

僕が持っているバイクでタンデムができる排気量のものは、カブ(原二乙)と CB400SF (400cc) ですが、カブはタンデムステップ・シート・シートベルトがないので定員は1名です。SF を近場の黒島にフェリーでいったことはありますが、五島列島や壱岐に渡るとなると、地味に運賃が増えてしまいます。

原付と749cc以下の差は往復1,660円。目を瞑れないことはない価格差ですが、高速道路のない島に SF を運ぶ必要はあまりありません。浮いた差額でお昼ごはんを食べられます。ゆったり走れればそれで良いですし、タンデムするとなれば原二枠一択となります。

タンデム目的の原二選び。

新車ベースで考えてみます。嫁ちゃんを後ろに乗せることが前提になるため、CB125R や GSX の 125 などのネイキッドは対象外。タンデムシートのサイズや馬力でフィルタリングすると、本命はホンダの PCX かヤマハの NMAX、穴馬としてはトリシティ125が魅力的でした。

しかし高ぇ…/(^o^)\

1台は処分するつもりとはいえ、さすがに4台目に30万も40万もつぎ込めるほど余裕はありません。やはり人気車種だけあって、中古の型落ちでも20万以上となかなかのお値段が付いてますね…。

そんな時、個人売買サイトにて長崎市から中古のヤマハ・マジェスティ125(通称コマジェ)が売りに出されているのを見つけます。台湾ヤマハが生産していた逆輸入車です。値段も中古相場の半額以下です。個人売買はなかなかリスクがあるとは思いますが…直前に定額給付金が振り込まれたという後押しもあり、取引することにしました。

コマジェの引き取り

取引相手は長崎大学の学生さんのようで、取引の場所を学内のバイク駐車場に指定されました。佐世保から高速バスで長崎駅に行き、そこから路面電車で長大まで行きました。この日は午後からガッツリ雨の予報。14時予定だった取引を1時間くりあげ、現地に行きました。

現地に到着し小雨が降る中、取引相手を待っていると、ナンバープレートが外されたコマジェが置いてありました。シートも破けているしマフラーは錆だらけ。雨の中野晒しにされた半ヘル。外装の状態は期待してなかったけど、ここまでアレとは。やっぱり個人売買はダメなのか…。

そう肩を落としかけていると、傘を差した男性がこちらに近付いてきました。取引相手の方みたい。挨拶を済ませた後、彼の行く手についていくと数メートル離れたところにもう一台のコマジェが置いてありました。

こちらのコマジェが今回、譲り受ける方だったようです。一安心しました。小雨が降る中だったので、車体と書類の確認を早々と済ませ、代金を渡していざ出発です。

ちょこちょことカスタムがしてある車両のようで、ステップに炎のエンボス加工が施されたアルミ板が貼ってあり、ハンドルはバーハン化されています。バーハンになった影響か、それとも大きめのスクーターはみんなこんな感じなのかは分かりませんが、僕にはちょっとハンドルが高い感じがしました。

進み出すと、トコトコと単気筒の音とともにオートマの無段階変速が良い感じです。125cc に対する車体が重いせいかなー。90cc の手持ちのカブよりもトルクを感じられません。ヌルーっと滑り出す、ゆっくりな発進です。あまりメンテされていなさそうなので、ベルトやフィルターを交換するともっと力強くなるかな。

取り回しは、デカい分だけ50ccのスクーターよりも大変です。感覚に慣れてないのもあいまって、最初の10分はヨチヨチ運転でした。

天気予報のレーダーを参考に、長大から佐世保方面に向かい時津付近では雨雲から抜けるだろうと見ていました。しかし、いつまで経っても小雨が続く。慣れないうちにあまり飛ばしたくはないので、ゆっくり運転だったんですが、雨雲と合わせて北上していたようです。

琴海パーキングエリアに入り、木の下で雨宿りをしました。お手洗いを済ませて、こんなこともあろうかと持参したレインスーツを着用。長大から走りっぱなしだったので、あらためて車体をよく見てみました。

ハンドルはバーハンになっており、グリップも交換されていますね。マジェについて下調べはほとんどしてないので間違っているかもしれませんが、レバーも純正じゃないような気がします。ミラーは青みがかった小さいやつ。錆ついて角度変更もしづらいので、運転中は覗き込むように姿勢を変えて後方確認していました。コイツは帰ったら即交換だわぁ…。

ハンドルには百均のドリンクホルダーも取り付けてありました。ボルトが錆びて皮膜がボロボロなのでこれも交換するつもりですが、一応ちゃんと使えています。標準のハンドルはバータイプではないので、こういうアクセサリーが付けられるのは良いですね。スマホホルダーも付けられそうです。

シートはスレや経年劣化、隙間に汚れが貯まってたりはするものの、そこまでヘタってなく破れもナシ。このタンデムシートの広さなら、嫁ちゃんも喜んでくれるかなぁ。

ナンバープレートは長崎市のもの(現在は返納済)。今でこそ、各自治体が特色を出した原付ナンバープレートを交付していますが、長崎市はかなり早い段階からオリジナルプレートを交付していたようです。図柄はナシ、形は「出島」をモチーフにしているとのこと。

タイヤはまだ3〜4mmの溝がありますね。騙し騙しならまだ使えそうです。

マフラー本体は錆が出始めています。最初に勘違いした別のコマジェよりはマシです。マフラーガードには「高温請勿碰觸(高温のため触れるな)」との台湾語がありました。純正マフラーっぽいですね。

右側には、転倒して擦った跡がありました。塗装が剥げて白くなっている部分です。外装が割れたり、欠落したりしていないので、補修は簡単そうです。

一服した後、自宅のある佐世保に向かって先に進みます。この日は平日なので17時15分までに佐世保市役所に行けば、こいつの名義変更ができるのです。

道中、前にいる車のリアにコマジェのヘッドライトが写ってないことに気付きました。ありゃあ、玉切れかなぁ…。

名義変更

無事に自宅に到着し、長崎市ナンバーを取り外して佐世保市役所に赴きました。雨の中、慣れない原付で70kmオーバーの下道を走るのは結構疲れました。

手続きはもう4度目なので、さすがに慣れたものです。申請書に記入をして、市の職員の方に渡すと、長崎市と連絡を取ってもらい、長崎市ナンバーは廃車に。新しく佐世保市ナンバーを交付してもらいました。

所要時間は10分ほど。雨が降り続いているので今日はここまでとし、明日いろいろと見てあげようと思います。

佐世保のシステムエンジニアです。詳しいプロフィールやこのブログについてはこちらをご覧ください。

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