タミヤ 1/700 軽巡 矢矧&フジミ 1/700 空母 海鷹

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本日、6月29日は佐世保大空襲が行なわれた日です。昭和20年の半ば、弱りきった日本にトドメを刺すべく日本各地で米軍による空襲がくりかえされていました。全国でも有数の軍港である佐世保もまた例外ではなく、3月に敵偵察機が来て、4月と5月のボーイング B29の空襲で100名ほどの市民が殺害され、6月29日の大空襲では1200名以上が犠牲になったそうです。 市内に子供のころから住んでいると、平和教育や親戚、親しい方などから、当時の空襲を体験したお年寄のお話を聞く機会が何度もありましたが、その時は成すすべもなかったようです。弓張岳に設置された高角砲台から応射していたとのことですが、高高度爆撃機 B29 まではまるで届かなかったようです。また、佐世保には鎮守府がある上に各地に軍関連施設があり、佐世保基地のほか、大村基地にも佐世保海軍航空隊が配備されていましたが、度重なる空襲で大村基地は壊滅。大村海軍航空隊も前月の5月5日に解隊されており、迎撃能力はほとんどない状態でした。佐世保市街に古い木造建築物がまったく残っていないのはこのためです。戦後は区画整備がなされ、特に中心地はかなり道路が変わっているようです。

まあ、戦争と割り切ってしまえば仕方のないことですが、続く8月9日の長崎市への原爆投下までを含めて考えると、ほとんど「なぶり殺し」という言葉の方が合っている気もします。日本も、もちろん朝鮮半島や大陸、東南亜諸国で似たような事はやっていますが、米国だけはやられる立場になったことがないことが考えさせられるところです。

さて、タミヤ ウォーターラインシリーズ 1/700 の軽巡洋艦「矢矧」上甲板を筆塗りを盛大に失敗して、軽い現実逃避で他のモノを色々作っていました。

前回の水上機の色を塗って乾燥している間、作るものが無くなったので、勇気を出して矢矧の塗り直しをやろうと決意しました。

矢矧の上甲板を再塗装

こんなに広い面を筆塗りするのは初めてだったんですが、やっぱりヒドいことになりました。

写真で見ていても泣きたくなるような筆ムラです。塗っている途中からこういう状態だったので少し不安でしたが「乾燥したら色が馴染むのかなぁ」とにわかに期待していました。

塗料をもっと薄めて、何度も重ね塗りをしたり、練習を積み重ねれば、まだマシになるのか、それともこういう広い面はエアブラシやスプレーじゃないとムリなのか…、今後の研究課題です。

このリノリウム甲板を塗ろうとした際にラッカースプレーがあればそれを使っていたんでしょうが、なかったので物は試しと筆塗りをしてみたのが裏目に出たパターンですねー。

1/2000 戦艦「ミズーリ」を購入した時、ラッカースプレーも一緒に買ってきてました。準備は整っているので、筆で塗った塗料を落としていきます。

溶剤で落とした状態です。上手くいくかどうか分からず、慎重になりすぎて落としていたのでちょっと残りがありますが…。船側や上甲板の一部は、前回の矢矧の記事で紹介したとおり、既に軍艦色が塗装されているのでゴシゴシと落としていくのも少し億劫になってました。まあ、同じ色で再塗装するわけなので、このくらいで大丈夫だろうと言い聞かせながら、スプレーでいざ再塗装!

海鷹の組み立て開始

矢矧の上甲板が復活するのを信じ、乾燥させている間にフジミの 1/700 航空母艦「海鷹」の組み立てに入りたいと思います。

説明書では、部分部分のパーツをまず組んで、それを船体に載せて行く手順で組み立てていくよう指示がありましたが、今回のケースでは塗装を行いたいので、

  1. 一番大きい船体を組む
  2. 次に大きい前端・後端部の甲板を取り付け
  3. 左右に付き出た甲板の取り付け
  4. その上の構造物・支柱を取り付け
  5. 軍艦色塗装
  6. 軍艦色以外のパーツ(カッターなど)を別に塗装して取り付け
  7. 飛行甲板を塗装して取り付け

という手順でやっていこうと思います。実際の船の建造もそうですが、大きな構造物から小さな構造物を取り付けていくのが主です。支柱付きの付き出た甲板を作っておいて、それを船体に取り付けさせる説明書になんだか違和感がありました。んー、文字で書いても意味が分からないか。まあ、それはそれで。

さて、この海鷹の船体はセンターラインで右舷と左舷が分かれています。両舷ともプラスチックの板なので、手で持ってもぺろんぺろんになるくらい安定していません。船体内部に接合を安定させるための補助的な骨とか入ってたら良いんですが、そういうのも見当たりません。

駆逐艦では不安定な接着面の接合っていうのはありませんでしたが、前回のミズーリでマスキングテープで仮止めしておいてから接着する方法を学びました。つまり、以前ようにそのままなんとか接合しようとするような私ではないのだよ…!

ということで、テープまみれにしてから、裏から接着剤を流し込む方法で組み立てを開始しました。「抑えておく」というツールに、最初の頃は洗濯バサミを多様していましたが、力が強すぎたり、口が小さかったり、あまり使い勝手が良くありません。テープなら微妙な抑え具合も可能なので、特に板を直角に接合しなければならないようなところの「抑え」にちょうど良い具合です。

海鷹のブリッジは、船首側の飛行甲板の下にあります。あんまり見えないところですが、ブリッジの窓の部分は最初から同梱されているエッチングパーツを取り付けるようです。

7番の窓枠を箱状に組み立ててから接着するんですが、まだ勇気がなくて放置してあります。窓枠も精密なのは嬉しい気持ちもあり、だったらもうちょっとよく見えるアンテナ支柱をエッチングパーツにしてくれとも思いつつ。

矢矧マスキング&再塗装

そんな事をやっていると、塗装した矢矧が乾燥していました。

うっわ!何これ!コイツ…思った以上にキレイになったぞ!

霧状にして塗料を飛ばすだけでこんなに違うのかってくらいムラもなくフラットになりました。これまで、一度に広い面積が塗れるモンだーと考えていたスプレーの新たな利点を実感した瞬間でした。特に同じ面を筆塗り・スプレーを見比べてみるので、めちゃくちゃ違うっていうことが私にも理解できたわけです。

テンションが上がったので、当初サボってやっていなかった(ちゃんとした)マスキングを施しました。

リノリウム甲板色で塗装しちゃっていた軍艦色の部分を露出するかたちで、マスキングテープをペタペタしています。結構地味な作業で、軽く1時間は超えたと思います。しかし、多分こういう作業が塗装が終わった時にしっかりと違いが出てくるはずだよな〜と思って頑張ってペタペタ。

ワイヤーを巻いてる装置や弾薬箱といったものは、もっと上級者の人はモールドを削ぎ落としてエッチングパーツと置き換える、といったこともするらしいです。この手間や塗装後の塗り分け具合を考えれば、その方法のほうが確かにキレイな仕上がりなんだろうなあ。ただ、自分はそういうパーツを持っていないので、モールドの隙間まで丹念にマスキングしていきます…。初めてこの精度でのマスキングをしたわりには、我ながら丁寧にできたと思います。

あとは軍艦色で再々塗装して、待つのみ!乾燥後のテープを剥す瞬間が待ち遠しいですね。

待っている間に、海鷹の手順3だった「左右に付き出た甲板の取り付け」を進めておきます。この甲板の上に機銃やカッター、アンテナ支柱などの小物がのってきます。

矢矧、乾燥が楽しみだなあ。

佐世保のシステムエンジニアです。詳しいプロフィールやこのブログについてはこちらをご覧ください。

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