1956年(昭和31年)公開の怪獣映画「空の大怪獣 ラドン」には、九州で大暴れする翼竜型怪獣ラドンが登場します。阿蘇で発見されたラドンが最初に飛来して襲った都市が、長崎県佐世保市。ジオラマによる特撮に加えて、当時の佐世保市内で撮影したカラー映像を見ることができます。
制作は東宝で特技監督は、円谷プロで有名な円谷英二氏とのことです。
昭和31年の12月にお正月映画として公開されたので、撮影が行われたのは31年の夏ごろでしょうか。米軍による佐世保空襲により、市街地が焦土と化してから11年ということになりますが、活気に満ち溢れて豊かな生活を取り戻した佐世保の姿が描かれています。
まぁそこに怪獣が飛来してくる訳ですが…(笑)
この「ラドン」に佐世保が登場することは知っていましたが、数カット・数秒程度かなと思っていました。先日、機会があったのでしっかりと観てみると当時の佐世保がしっかりと映っていました。映画としてだけではなく、今から70年近く前の様子を知る貴重な映像となっています。また、佐世保市街だけではなく西海橋、鹿町にあった炭坑、阿蘇の山々、福岡市での市街地戦もあります。
以下、「空の大怪獣 ラドン」から少しだけ引用します。©東宝
…と、思った以上にたくさんの当時の佐世保を見ることができます。西海橋へやってきたラドンは自衛隊の戦闘機と戦うわけですが、一体どうなるんでしょうか。
動く映像で楽しみたい方は、DVDやブルーレイ、VHSテープで観ることができます。また、ネット配信もされていますので、ぜひ本編をご覧ください。