ハスラーにクルコンを装備しました。

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全国的に新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置や緊急事態宣言が出されていない3年ぶりのゴールデンウィークに、佐世保からちょっと足を伸ばして山口県西部の旅行に行ってきました。嫁ちゃんと2人のクルマ旅です。

ゴールデンウィークに山口クルマ旅

2泊3日で総走行距離は1,000km弱。角島、元乃隅神社、千畳敷、長門湯本温泉、青海島、萩城下町、松陰神社、秋吉台サファリランド、秋吉台、秋芳洞、海響館、唐戸市場を巡ってきました。天気にも恵まれ、楽しい旅でした。

スズキ・ハスラー(MR41S)にルーフボックスを乗せて以来、数時間単位で連続して高速道路を走るのは初めてだったので、巡航速度に始終気をつけていました。

高速道路を利用したのは、5/4が登り、5/6(平日)が下りです。思っていた以上に車も少なかったので、渋滞どころか高速道路上での殺気立った駆け引きに巻き込まれることもなく 80〜100km/h巡航でゆったり走ることができて良かったです。

ルーフラックを乗せただけだった頃に比べて、

  • 横風の影響を受けやすくなった点
  • ボックス内に荷物を積むことによる重心位置の上昇

の2点があります。速度が出過ぎないよう注意していたので、特に危ないシーンもなく無事に帰って来れましたが、やっぱ疲れますねぇ。

帰佐後に思うところがあって、前回記事の社外品リアショックアブソーバーの交換に至りました。そしてもう一つの目玉が今回の記事です。

後付けのオートクルーズコントール

ハスラー(MR41S)を新車購入をした時、選べるモデルは標準の A、ちょい上位の G、最上位の J の3種類がありました。J であれば、ACC (オートクルーズコントロール) 搭載でした。

でも J だと200万円を超す見積もりでした。200万円台になると中古のランクルに手が届きますよね…。駐車場事情もあって軽縛りだったんですけど、軽なりに安い方が助かります。結局、グレードを一つ下げて G のターボ 2WD AT を購入しました。後付けの社外品パーツを抜いて、正規ディーラーに支払った合計は186万円くらいでした。

まあ G でも衝突軽減ブレーキ(二眼カメラ)搭載で、自動ブレーキや車線のはみだし検知など最低限の安全装備は備わっています。せっかく新車を買うので、この装備は譲れないところ。

J になると、4方向カメラや先述の ACC、パドルシフトが付いてくるようでしたが、走りへのこだわり部分についてはバイクがあるのでクルマに求める必要はないと判断しました。

ただ、やっぱり ACC への憧れはありました。旅行後に調べてみると、ハスラーでも DIY で後付けのクルコンが装備できることを知りました。

好きで良く拝見している「クーピーチャンネル」さんでも後付けクルコンに触れてるシーンが幾度かありましたが、ちゃんと調べたことがなかったんですよね。ハスラーはもとより、最近の電子スロットルの車種はほぼほぼ対応してるようです。

PIVOT 3-drive α-C

購入したのは、衝突軽減ブレーキ搭載車に対応し後付け可能な PIVOD (ピボット) の 3-drive α-C (品番:3DA-C)という商品です。3-drive というスロコン(スロットルコントローラー)のオートクルーズ機能追加のモデルです。

これは ACC スイッチを入れると、アクセルペダル・ブレーキペダルを踏まなくても走行速度をキープし自動走行し続けてくれる製品です。純正 ACC のように、ステアリング操作や先行車両の追従機能はありませんが、アクセルワークをこいつに任せることができます。最近の高価格なバイクに搭載されてる ACC もきっとこういう機能なんでしょうねー。

3-drive α-C は衝突軽減ブレーキに対応しているので、前方に衝突しそうになった場合にはハスラー側で自動ブレーキをかけてくれて、強制的に ACC が解除されます。

ブレーキペダルを踏めば ACC は解除されます。逆に前の車が遠くなってきたなーと思ったら、アクセルペダルを踏めば一時的に速度を上げることも可能。さらに、自動走行中に手元で 2km/h 単位で走行速度調整ができるので、必要に応じて細かな速度変化をつけることも可能です。

自動走行中は機械制御によって速度監視とアクセル・ブレーキ調整が正確に行なわれるため、人間が運転するよりも燃費が良くなるとのことです。たしかに、登り坂に差しかかった時に必要以上にアクセルを踏み込んでしまったり、速度が上がっていることに気付いてからブレーキで調整したり…という繰り返しが減るので納得です。

アクセルワークから解放されることにより、ステアリング操作と車間距離の監視に集中することができ、安全面でのメリットが大きいと考えました。

また、スロコンとしてはスポーツモード7段階、エコモード5段階、ノーマルモードを設定することができます。これはスロットルの開度を細かく制御できるものです。

「やりたいこと」「できること」を上手く切り分けつつ、安全性を犠牲にすることがなくつぶしも効くプロダクトで、頭が下がります。そうそう、こういうので良いんだよー。

専用ハーネス

基本配線図

3-drive α-C 本体は様々な車種に搭載することができる製品です。取り付けには、対象車毎に専用のハーネスが必要となります。

うちのハスラー(MR41S)の場合、アクセルの信号に割り込ませるためのハーネスは TH-2C、ブレーキの信号に割り込ませるためのハーネスは BR-1 ということでした。

公式サイトに車種別対応表があるので、他の車種の場合でも参考になります。

※ 僕が購入した時には在庫切れになっていた本体・ハーネスセットが記事執筆時点では復活しているようです。トータルで割安で買うことができそうですよー。

PIVOT 3-drive α-C の取り付け

ご注意:ここから先の作業は自己責任でお願いします。最悪の場合、人命にかかわります。製品に付属している公式マニュアルに詳細が書いてあるため必ずそちらを読んで作業してください。もしくはショップに取り付けてもらってください。

構成全体はこんな感じです。配線するのは、アクセル信号、ブレーキ信号、車速信号、アースです。リバース信号線もありますが、公式マニュアル曰く接続しなくても問題ないとのこと。もしリバース状態で ACC を有効にしようとしても、現実的に車速が遅すぎて ACC が有効にできないので問題ないということみたい。

取り付け作業をするのは、運転席周辺です。アクセル・ブレーキペダルの上の方とオーディオスペースの奥となります。エンジンオフを確認して作業開始です。

アクセル信号の割り込み

アクセルペダルの奥を覗き込むと、ペダルの上端に繋がっている信号線があるのでコネクタを抜き、割り込ませます。

特に問題なく分岐できました。

ブレーキ信号の割り込み

ブレーキの信号線は下から覗き込まないと見えません。

青色のパーツを180度ほど捻じると取れます。この青色のパーツを取らないまま作業するとスゴく大変です。覗き込むだけでもキツい体勢ですし、コネクタのピンを押さえながら抜くのもまた大変。

そこで、まず青色のパーツを外して手元まで引き出して、つながっているコネクタを抜いて割り込ませます。

ブレーキハーネスの白いコネクタを元々の車側と接続して、青色のパーツを元の場所に捻じって接続します。スマホでは下から覗き込んだ状態で撮影してますが、実際は手探り状態。あっ…素手で作業しちゃいましたが、絶縁ができる手袋で作業すべきですね。

車速信号の取り出し

本体から出ているオレンジ色の線を車速信号線と接続します。製品付属の車種別配線表に車速信号線のコネクタ上での位置が書いてあるので、そちらを参考にします。

コネクタそのものがある場所はと言うと、オーディオスペースの奥です。うちのハスラーは純正ナビを入れているので、まずはナビの取り外し。

内装をはがずためのプラスチック工具を使います。最初、コレが行方不明でマイナスドライバーで開けようと試みたところ、見事にナビの外枠に傷が入ってしまいました。目立たないところで試したのでそれほどダメージはないけど、やっぱりちゃんとした道具を使うべきですね…。無精しちゃダメだ。

ナビの配線は外したくなかったので、嫁ちゃんが支えてくれました。

ナビの外枠を取り外し、ハザードの配線を抜いて、ナビを取り出したところです。とってもごちゃごちゃしてますねー。

配線を確認してみるとそれらしきコネクタを発見。車速信号はナビ側に続く経路ともう一つどこかへ続く経路の2つで、既に分岐ハーネスが噛まされていました。もう一つの経路は、衝突軽減ブレーキシステム用かな?

この中の車速信号線の皮膜を剥いて接続するわけですが、作業性を考えてこの分岐ハーネスから取ることにしました。TVキャンセラハーネスよりも下流で取るとダメそうです。(車速だかパーキングシフトだかを誤魔化してるハズ…)

公式マニュアルによると、ハスラーのコネクタ5ピンのうち真ん中が車速信号線とのこと。写真でいう紫色の線ですね。ここに 3-drive α-C の本体から伸びているオレンジ色の線を接続します。

φ0.75mmで剥けました。

電工ペンチを使って紫色の線の皮膜を10mmほど剥きます。製品に付属している金具でかしめて、絶縁テープで接続部分を保護すれば配線完了です。ハザードの配線を忘れないよう再接続して、ナビと外枠を元に戻します。

アースの接続

写真を撮り忘れました。運転席の下部にあるボンネットを開けるレバーの直下にある内装を外すと、フレームに直付けされたボルトがあるため、そちらに接続しました。

リモコンの設置

運転中に操作がしやすい場所に両面テープで貼りつけました。ハザードスイッチの真横ですね。スポーツモード切り替えスイッチがあるシフトレバーやハザードスイッチは運転中も操作するので、その近くにあると操作性が損なわれないかと思いました。

別売でワイパーレバーに貼りつけることができるスイッチも売ってあります。こちらのスイッチは ACC のオン・オフ操作だけで、細かな速度設定やモード切り替えはできないようですが、必要性を感じたら買ってみたいと思います。

あとは運転に支障がないよう本体と配線を整理して、テストです。

テスト走行

公式マニュアルどおりに通電テストと初期設定(アクセルペダルの踏み込み量の設定など)を済ませて、走行してみました。

オートクルーズ

3-drive α-C は 40〜140km/h で ACC を有効にできるので、50km/h まで出せる国道にて動作一瞬だけ確認した後、自動車専用道に乗りました。初めてなので、前後・対向車がいないことを確認して ACC スイッチをオンにします。

僕は運転中のため、写真の撮影は助手席の嫁ちゃんです。

リモコンに「ACC」の文字が表示され、アクセルペダルから足を離しても自動走行してくれました。ちょっと感動的です。

登り下りによる加速・減速もしっかり制御してくれていて、スピードの微調整やブレーキによる解除、途中加速もすべて正常に動いてますねー。良かった良かった。

パワーがない軽自動車での高速巡航がとても楽になりそうです。また、40km/h から使えますので郊外の信号機や交差点が延々と無く交通量が少ない一般道でも活用できそうです。(もちろん、ブレーキペダルに常に足を添えた状態ですよ!)

スロットルコントローラ

一般道に降りた後にスロコンの動きも確認してみたところ、ハスラー標準の2モードから体感でわかるほど拡張された印象を受けました。スポーツモード側・SP7はペダルの踏み込みで回転数が元気よく上がり加速し、エコモード側・EC5はびっくりするほどスロースタート。

普段はエコモードでゆっくり運転する方が燃費も安全性もいいかなぁ、と思いましたが、エコモードで慣れてしまうとついつい踏み込み癖がついてしまいそうです。また、一般道での車線変更や追い越しもノロノロした動きだとかえって周りの車に迷惑をかけたり、危険になってしまうことがあります。

じゃあスポーツモードはどうかというと、そんなにすっ飛ばすようなスポーティな運転ができる車ではないし(怖いわ)、燃費も気になるところです。

ハスラー標準のエコ・スポーツ切り替えでも特に困ったことはなかったので、スロコンは使いどころを見極めていく感じかなぁと思いました。

何はともあれ、3万円もせずに憧れのオートクルーズが実現できて大満足の結果でした。

佐世保のシステムエンジニアです。詳しいプロフィールやこのブログについてはこちらをご覧ください。

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