アオシマ 1/2000 戦艦ミズーリ1945

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先週の日曜日は出社していたので、帰りに西海模型さんに寄って目に止まったアオシマの「1/2000 戦艦ミズーリ」を購入しました。 海外艦はあまり興味がなく、ましてや終戦直前、艦砲射撃によって日本の民間人を何百人も殺害した米戦艦ミズーリは、嫌いではないにしろあまり心象が良い艦とは言えません。東京湾に鎮座し、その甲板上でポツダム宣言の受諾式が行なわれたのは、海軍マニアではない方でもご存知の方が多いと思います。

なぜ購入に至ったかというと、その安さです。西海模型さんだけに限らず、佐世保にある個人経営の模型店では基本的に定価売りのようですが、この「1/2000 戦艦ミズーリ」は破格の300円でした。

一般に流通している艦船模型は、ウォーターラインシリーズで安いものでも定価1000円前後です。松型駆逐艦など、本当に小規模の艦船であっても、1/700スケールで700〜800円程度。500円を切る艦船模型は、食玩モデルを除いては見かけたことがありませんでした。(自分は上級者でないので、ひょっとしたら自分が知らない安いモデルがあるのかもしれませんが…)

今をプラモデルの練習期間と考えているため、いろいろなものを作ってこなしたいと思う反面、先述のとおり、1隻あたり1000円前後のものをほいほい買うのも気が引けていました。プラモデル本体代の1000円だけだったら、煙草代を考えればそれほど苦でもないのですが、塗料やその他もろもろかかるお金の事を考えると、少しでも安く抑えたいのは事実です。

そんな中、目にしたのがこの1/2000シリーズです。手に取った箱も小さいので、ある程度の大きさは想像できましたし、普段作っているウォーターラインシリーズが1/700なので、さらに1/3ほど小さいスケールだと想像ができます。店頭で中身を取り出して確認したわけではありませんが、箱の小ささや重さからもパーツ数が大体想像ができて、軽巡「矢矧」で挫折(後述)しつつあったことも相俟って、箸休めのつもりで購入を決めました。

ちなみに、西海模型さんにはこのシリーズのミズーリのほか、ドイツ戦艦のテルピッツや空母などもありましたが、結果的にこのミズーリを選んでしまいました。冒頭に述べたとおり、心象こそ良くないものの、まだそういう政治的なナントカが分からなかった小学生の頃、持っていた戦艦プラモデルがミズーリでして、単にもう一度作ってみたかったという少年的動機であったに過ぎません。プラモデルはやっぱり、そういう動機が大切なんだと思います。 小学生の頃に持っていたミズーリは、このシリーズではなく、30cmくらいあったので1/700もしくはノンスケールのフルハルモデルだったと記憶しています。池に浮かべて遊んでました。

さて、1週間経って暇が出来たので、気楽に作っていきたいと思います!

まずはパッケージ。ちょうど手のひらに乗るくらいのサイズで非常にコンパクトです。パッケージの絵はお世辞でもカッコ良いものとは言えませんが、この辺で低予算に貢献しているんだろうと思えば気になりません。ちなみに、パッケージ絵のミズーリはダズル迷彩が施されているようですが、この塗装は就役直後の1944年までで、日本とやりあっていた1945年には青みがかった明るい灰色に塗装変えているらしいので、なんだか違う気がします。でも気にしません。

パッケージの裏側が組み立て説明書になります。中にはパーツ以外なにも入っていません。

パーツはこんな具合。やはり小さいですね。目測ですが全長が14cm弱です。本物が270mで1/2000スケールなので、計算上は13.5cmとなります。

フルハルモデルは今回が初めてです。素人目に見てみると、赤いハルがセンターラインで真っ二つになっているところを見ると、本来滑らかな部分に継ぎ目が入ることが予想されます。薄い金型で作るために割った感じもしますが、ここは繋いでおいて欲しかったなあと思いつつ、自分の力量ではそういうデメリットももはや関係のない下手な仕上りになることも予想が出来てしまい、やや複雑な気分です。

塗装したいというのと、接合箇所が1箇所ということから、船型から手をつけていきたいと思います。 船型には2箇所、接合用の穴と突起がありますが、これを組み合わせたところでまるで安定しません。

ズレまくりになりますので、マスキングテープでしっかりと固定してから内側から接着剤を流し込みます。

しっかりと固定したつもりでも少し隙間が空いてしまいました。両舷から洗濯バサミなどで抑えようにも、接合部が船底付近だからかえって継ぎ目が大きく開いてしまいどうにもなりません。騙し騙し手で抑えながら接着しました。こういう固定しづらいパーツってみなさんどうしてるのかなあ。

船型を乾かしている間、上甲板上の構造物に取りかかりたいと思います。

結構ダイナミックな太さで枠とガンネルがつながっているので、ニッパーでざっくり切り落とした後にデザインナイフで形を整え、ヤスリをかけてみました。

次に両舷についている兵装を設置していきます。

組立説明書では、(7)のパーツと(6)のパーツが区別して書かれていましたが、

現物を見るとその形状的な違いを区別できませんでした。

こっちが裏面。何が違うんだろうな…。 ともかく、指示通りに(7)を表側、残る(6)をとも側に配置しました。

船型の接着剤が乾いたので、塗装していきたいと思います。

今のままでも十分赤いんですが、手元には「ハルレッド」というそのまんまの名前のラッカースプレーがありますし、目立つ継ぎ目が少しでも埋まればという期待のもと、吹いていこうと思います。

フルハルモデルならではなんですが、船底に2箇所、土台を突き刺す為の穴が空いているので、そこにつまようじを刺し込んで足場を作ってみました。安定してるしコレ便利。

船型の塗装を乾燥させている間、今度は主砲塔の取り付けを行います。

1番砲塔だけ別パーツ、2番と3番は同じパーツです。実際に切り出してみると、2番3番パーツの片方の軸がありませんでした。折れたのではなく、最初から形成できていなかったみたい。よし、作ろう!

その前に、1番と2番にちゃんとしたパーツを固定しておきます。 砲塔の軸を差し込む穴を丸ヤスリを突っ込んでキレイにしておきます。接着剤をつけていざ接着!となった瞬間、穴が軸よりも小さく形成されていたり、パリがあったりして、穴に入らないとかそういうことがないよう、予め穴をキレイにして接着剤をつける前に入るか確認しておくと良いみたいです。

ちゃんと入るみたいです。この穴は貫通しているので、裏側から接着しちゃいましょう。

さて、3番砲塔の軸作りです。

手元にあるプラ棒。これはいくらなんでも太すぎますので、

ライターであぶって伸ばしライナーにします。初め、このミズーリの枠をつかって伸ばしライナーを作ろうとしたんですが、泡がぶくぶく出て焦げて、すぐに切れてしまったので、別のモデルで出たもので作りました。素材が違うのかな?

ラインの部分ではなく、付け根の部分を使います。

接着したところ。本当はパーツ側に浅い穴をつけて固定したほうが安定するはずなんですが、こんなに大きなピンバイス刃は持ってませんでした。欲しいなあ。

次にカタパルトです。枠や枠との接合部分に比べてもかなり小さなパーツなので、まず枠ごと切り取ります。

デザインナイフで形を整えて、

装着。この後、塗装のことを考えて艦載機はここでは接着しません。

さらに艦橋周辺を組んでいくと、だんだんそれらしい形が見えてきました。300円とは思えないくらい楽しいですね!

後部指揮所と煙突部分です。

煙突にくっついたアンテナ支柱がいろいろやっている間に折れてしまいました。また、艦載機用クレーンも切り出す前に折れてしまいました。うーむ。

上部艤装が終わった状態です。うむ、なかなかの勇姿。

ここから、一気に塗装します。ミズーリは前述のとおり、青みがかった明るい灰色のイメージなんですが、色を持ってないので、バカの一つ覚えのように佐世保海軍工廠色を吹いていきます。この色、暗くてつや消しが渋くてカッコイイんですよね!

乾燥したところです。写真からはあんまり違いが分かりませんが、それまでのプラスチック感が消えて渋く落ち着いた風合いになってると思います。

煙突上部につや消しブラック、砲身の根元にホワイトを入れました。ピンポイントで白や黒が入ると、全体が引き締められてモデルが生き生きとしてくるようです。

さて、いよいよ最後の接合! 艦載機をカタパルトに載せて、ハルと結合します!…が、例のごとく上手く接合できません!

パーツ同士が反っていて、喫水線あたりに大きな隙間が出来てしまいます。

接合しながら接着剤を流し込んだり、洗濯バサミで固定したり四苦八苦していたら、船体に接着剤がドバァっと流れ出してくるわ、累計7箇所も接着済みのパーツをふっ飛ばしてしまうわで大変でした。特にカタパルトの上に載せた艦載機が勝手にどこかに出撃しちゃったりして大変でした。明らかに順序を間違えたか…。

結局、固定している際にせっかく軸を自作した第3主砲がぐらついてきたため、そいつを外してからテーピングすることにしました。

ここはしっかり乾燥するまで、下手に動かすとダメなパターンだということが分かったので、このまま一晩放置しようと思います。

明日、全体につや消しクリアを吹いてなんとか完成させたいと思います…。

手前から今回の戦艦ミズーリ、1/700 駆逐艦 三日月、桜、吹雪。やっぱり小さいですね!

佐世保のシステムエンジニアです。詳しいプロフィールやこのブログについてはこちらをご覧ください。

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