作業用パソコンを買い直しました

これまで使っていた作業用のパソコンは導入7周年を迎えようとしています。ムーアの法則が成り立たなくなって久しいのでリプレイスする機会を逃しまくって時間が経過してしまいました。ハードウェア面ではそれほど不満を感じていなかったからです。

しかし、ソフトウェア面での限界を感じることが多くなってきたので一念発起して入れ換えの準備をしていました。準備を開始して半年以上が経ち、ようやく引っ越しが完了したので記しておきます。

パソコンを買うとセットアップした日付のメモ代わりに、/etc/motd を書いています。そこには、

WELCOME TO ******* SERVER SINCE SEP. 15 2016

と記載していました。今年の9月で丸7年ということです。

Intel Core i7-6700 搭載のメモリ64GB、OSグラボなし構成の BTO パソコンで、STORM で10万8,008円で購入したものです。

LMDE をインストール後に「メモリ64GBも要らんなぁ」と、4枚差しのうちの2枚を抜いて売却。それ以来32GBで利用していました。また、グラボは GTX480→GTX780Ti→GeForce GTX 980 の順に差して使っていました。

ボトルネックの理由

ハードウェアについては、BlenderShotcut、仮想マシンを立ち上げるとややモッサリするかなー程度で実作業上ボトルネックになるところはありません。

しかし、最初に選択した LMDE の利用を続けることに限界が来ました。2016年当時は Ubuntu が Linux ディストリビューションの中での地位を確立するか否かの頃で、僕は頑なにストイックな Debian を推していました。さすがに Debian はストイックすぎるとして、Linux Mint ないし LMDE (Linux Mint Debian Edition)に落ち着いていたので、そのチョイスとなりました。

LMDE2 から利用し続け、3、4とメジャーアップデートを重ねていきました。その間にも世界は Ubuntu を標準としてプリビルドパッケージをリリースしたり、情報を拡散させたりしていきます。Debian ベースの環境ではアレも動かない、コレも動かない。自分でソースをひっぱってきてなんとかビルドを通して使えるようにする事が楽しかった時代も過ぎ去っていまい、今では本質以外のことで手間がかかるのが疲れてしまうようになってしまったのです。

LMDE 5が出たよ!」というアナウンスがあった頃から半年ほど 4 を使い続け、公式サポートも打ち切られて、「今から互換性を保持しながら5にアップグレードする手間を考えると、大人しく Ubuntu を使った方がいいのでは」と考えるようになりました。

ハードウェアが7周年というのも置き換えを促す理由の一つですね。

2016年以前でも以後でも、Ubuntu を全く使っていなかった訳でなく、サーバー用途以外の研究用やちょっとしたホストが必要な場合にフレンドリーなディストリとしてチョイスしていました。親の仇みたいなイメージではなく、カノニカルが何か変な方向にごっそり持っていかないかな?とか、Ubuntu 独自すぎる文化が不安だな?とか、なんでまだ Unity (WM) を使ってるんだろう…?とか、そういうちょっとした違和感が多いんですよね。でも背に腹は代えられない。

ゴールデンウィーク頃に 8TB の外付け HDD を買って、必要なデータを引っ越しに備えて逐一移動させていました。

明け方のテンションで新 PC を注文

買い替えを思い立って、半年以上ずるずるとしていた割に何も調べていませんでした。仮想通過のマイニングブームで GPU が高騰し、新型コロナウィルスの世界的な流行で生産体制が崩壊し、さらにロシアのウクライナ戦争の勃発…と、ここ5年ほどは時世が荒れています。

正直なところ「そろそろ買い時だ!」というより「将来はわからんし仕方ないので買うか」と重い腰を上げたような状態ですね。ちょっと情けないです。

STORM の前にもお世話になっていた FAITH は、いつの間にか親のパソコン工房にネットショップが吸収されちゃっているようです。パソコン工房は実店舗が近場にもありますので、特に考えもなくこちらで注文。

構成は次のとおりです。

お値段は〆めて25万円。

リモートワークで仕事でも使うようになったとはいえ、なかなかの金額です。会社からの補助はないので全額自腹。金額を知った嫁ちゃんが絶句してました。安心して…お小遣いで買ってるからな!

パーツ毎で買えばもう5万円ほど安くなりそうですね。手間と時間と知識と保証をどう考えるか次第ですが。

僕の場合は、ゲームをあまりしないので、先述の Blender や Shotcut、あとは VM が動けば良いのでそれほど鬼仕様にしなくても大丈夫です。(ちなみに、前者2つは公式リポジトリでは入らなくなってました)

でも、普段自分が触っているホストの中ではそれなりに良いスペックになりました。

ブログ記事を書きながら、「そういえば前の PC って10万だったのか、今回のやっぱり高いな…」と感じている僕がいますが気にしない。…気にしない。

引っ越し完了

金額はともあれ、なんと言っても快適です!

CPU は PassMark のスコアベースで5倍くらいになっていて、GPU もそこそこ最新(2年くらい前の)です。Ubuntu 22.04 もストレスフリーで動いてくれています。

当初は nVidia の公式ドライバの導入に手間取りましたが、UEFI からセキュアブートをオフにして「追加のドライバー」から導入するだけですね。LMDE 時代の頃のように telinit 1 して手動で落としてきた ./nvidia-*.run をぶっ叩いたりして変なことになってました。

WM も LMDE 時代から使い慣れた Cinnamon に変更してます。Cinnamon がデフォルトのエディションがあるのは知らずにセットアップしちゃったので、普通に apt で後入れして使っています。

冒頭で「ハード的な不満はない」と書きましたが、実際に早い環境になって同じソフトを動かしてみると体感でレスポンスが良いことがわかりました。「ああ、あれはやっぱ遅かったのだ…」と実感することがあります。

また、VOICEVOX が動かないので Voicepeak を1万いくら出して買ったのですが、あっさり動いてくれました。( Voicepeak も Linux 版は動かず、Windows 版を仮想マシンで使ってました。)

これからプリコンパイル済みのパッケージ製品が OS ボーダーレスで展開していく可能性も多々あるので、やっぱり Ubuntu にしがみついておくのが正解のようです。大体「Linux でも動く!」というマルチプラットフォームのプロダクトは Ubuntu のみサポートだったりしますしね。

知らない間に生産性を下げているよりは、コストを支払ってでもさっさと良い環境に移った方が良いケースもあります。

ゴールデンウィークにスマートフォンも買い替えました。SHARP Aquos Sense 3 から Google Pixcel 6a への変更です。普段使いのものを最新に近づけると、やはり快適なもんです。

ちなみに、スマホを買い替えた時点での最新フラッグシップモデルは 7a でした。スマホ1台で何でもしてしまう人ではなく、作業は基本的に PC の人なので 6a となりました。それでも古い Aquos Phone に比べたらとても快適です。買い替えるまではそれほど不満点はなかったという面で、今回のパソコンと同じようなケースでした。

メモリに関して言えば、32GBと前回と変わらない…どころか初期構成ではスペックダウンです。最近はどうなんでしょう?

7年モノの PC を使っているとなると、以前の感覚であれば「みんなはもう64GBがデフォ!ハイエンドでは128GB!」みたいな風潮があったと思いますが、令和5年でも 32GB でも中堅が努まりますかねー?

割り当て可能なメモリが多いに越したことはありません。ただ、費用対効果を考えると今32→64GBにして3〜4万払うことにちょっと違和感があります。7年前も同じ数字だった気がする。

7年前は一人暮らしの独身でバイクにも乗ってませんでした。

次のリプレイスをする7年後は、新しい家で新しい家族と一緒だったら幸せです。

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