何だか今更感はあるのですが cacaview コマンドは、libcaca というグラフィックフィルタライブラリをインストールすると付いてくる、軽量のアスキーベース画像ビューアです。
電車の待ち時間など、ちょっとした空き時間にスマホの SSH コンソールで自宅サーバのハードディスクの整理をする時になどに便利。
サーバ側にインストールしておくと、エスケープシーケンスや色を処理出来るちゃんとしたターミナルならば、どこでも画像を表示出来ます。
Debian や Ubuntu の場合、インストールはいつもどおり apt コマンドから行えます。
$ sudo aptitude install libcaca
インストールすると、cacaview コマンドが PATH が通った位置に配置され、使用可能になります。
$ cacaview ~/pict/*.jpg
(実行画像はリンク切れです。)
起動時に複数のファイルパスを渡すと、n / p キーで、次の画像/前の画像といった表示をする事が出来ます。
ガンマ調整、拡大縮小も備えているので、( 少なくとも一度、画像を見て意図的に保存したものであれば ) 何の画像なのかがよく分かります。
キーバインドはビューア画面に常に表示されています。
キー | 機能 |
+/- | 拡大・縮小 |
n/p | 次の画像・前の画像 |
g/G | ガンマ補正 |
hjkl | 上下左右に移動 |
カーソル | 同上 |
d | ディザリング調整 |
a | アンチエイリアス |
? | ヘルプ |
q | 終了 |
また、「コンソール経由でファイル整理をしているんだけれども、何の動画だったか分からない」なんて時には、mplayer のビデオフィルタに libcaca を指定してやると、動画もテキストベースで描写してくれます。
$ mplayer -vo caca video.mp4
再生中はもちろん、一時停止、早送り、コマ送りなどの mplayer キーバインドが使えます。
音声はホストマシン上でしか再生されないので、-nosound でいいかもしれません。
サムネイルを吐かせて cacaview でまじまじと閲覧、なんて方法もありますが、ファイル整理時の確認程度であれば、こちらの方がお手軽。
現時点ではまず、ターミナルの描写性能が動画のフレームレートに追いつく事はないので、あくまでも内容確認用という事で。
2011/10/11追記
MOTD にエスケープシーケンスを多様したテキストアートを表示したい場合など、ビューアとしてではなく単純に標準出力に吐いてくれるコマンドは img2txt。うさげは次のとおり。
Usage: img2txt [OPTIONS]... <IMAGE> Convert IMAGE to any text based available format. Example : img2txt -w 80 -f ansi ./caca.png Options: -h, --help This help -v, --version Version of the program -W, --width=WIDTH Width of resulting image -H, --height=HEIGHT Height of resulting image -x, --font-width=WIDTH Width of output font -y, --font-height=HEIGHT Height of output font -b, --brightness=BRIGHTNESS Brightness of resulting image -c, --contrast=CONTRAST Contrast of resulting image -g, --gamma=GAMMA Gamma of resulting image -d, --dither=DITHER Dithering algorithm to use : none: no dithering ordered2: 2x2 ordered dithering ordered4: 4x4 ordered dithering ordered8: 8x8 ordered dithering random: random dithering fstein: Floyd-Steinberg dithering -f, --format=FORMAT Format of the resulting image : caca: native libcaca format ansi: ANSI utf8: UTF-8 with ANSI escape codes utf8cr: UTF-8 with ANSI escape codes and MS-DOS \r html: HTML html3: backwards-compatible HTML bbfr: BBCode (French) irc: IRC with mIRC colours ps: PostScript document svg: SVG vector image tga: TGA image troff: troff source
※ 2020/07/02 度重なるブログ移転・ブログシステムのアップデートにより崩れた記事を校正。