Draw Test Harness の使い方
この記事では、Draw Test Harness の基本的な使い方について紹介しています。
起動と終了
UNIX 系 OS の場合
Draw Test Harness のコマンド名は、DRAWEXE となっています。OCCT を正常にインストールできている環境であれば、DRAWEXE コマンドが環境変数 PATH に設定されたディレクトリに配置されますので、ターミナルで次のコマンドを実行するだけで起動できます。
DRAWEXE
“this isn’t a Tk application” というメッセージが表示され起動できない場合は、X サーバに接続ができるか確認してみてください。DRAWEXE はコンソールにて OpenCASCADE のコマンドを実行できる環境ですが、GUI フロントエンドとして Tcl/Tk ベースのメニューバー、ウィンドウを持った画面を備えています。
また、終了するには次のコマンドをタイプします。
exit
Microsoft Windows の場合
Microsoft Windows の場合、OS 自体がそもそも開発環境として貧弱ですのであまりお勧めできませんが、UNIX と同様に利用することができます。
ただし、環境変数の取り扱いが煩雑であったり、OpenCASCADE とは関係のない予期せぬエラーが発生する場合がありますのでご注意ください。
Microsoft Windows では、DRAWEXE.exe は次の場所にインストールされます。
C:\OpenCASCADE6.6.0\ros\win32\vc10\bin\DRAWEXE.exe
標準構成でインストールした場合の例ですので、バージョン、プラットフォーム、開発環境によってインストール場所が変わります。また、このインストール場所は環境変数 PATH に入っていないはずですので、PATH や CASROOT といった環境変数を設定してから DRAWEXE を起動するためのバッチファイルが必要になります。
この起動用バッチファイルは標準で次の場所にインストールされます。
C:\OpenCASCADE6.6.0\ros\draw.bat
インストール直後では上記の場所にありますが、構成を変えたり、複数のバージョンを混在して利用する場合、ユーザー自ら、内容を書き直さなければなりません。
また、コマンドプロンプトから DRAW を使う際にも、いくつか留意点がありますので、後述したいと思います。
DRAWEXE を起動するには、エクスプローラーから draw.bat をダブルクリックするか、コマンドプロンプトから draw.bat を実行してください。終了方法は UNIX と同じく、exit コマンドを用います。
コマンドを使う
OCCT の各種コマンドは、Tcl のプラグインとして実装されています。起動しただけでは、これらのプラグインを使うことができませんので、起動直後に以下のコマンドを実行します。
pload ALL
大文字と小文字に注意してください。プラグインが正常にロードされると、GUI メニューに OCCT コマンドの項目が追加されます。これで、OCCT のコマンドを使うことができます。
テスト実行
プラグインをロードしたら、OCCT コマンドが正常に動作するか試してみましょう。次のコマンドを実行してください。
axo box mybox 10 10 10 fit
axo コマンドで、AXO (平行投影・鳥瞰)ビューを表示し、box コマンドで大きさ 10, 10, 10 のボックス(箱)を作成し、fit コマンドでビューをフィットさせています。
上手く動作すれば、次のような見た目になると思います。