佐世保クルーズセンターのオープンイベント

佐世保市針尾島の浦頭(うらがしら)地区にある佐世保クルーズセンターがオープンし、クルーズ客船「コスタ・セレーナ」が寄港したので、行ってみました。

当初は2020年オープンを目指して整備されていましたが、新型コロナウィルスの影響で完成しても数年間、客船が寄港しないゴーストターミナルになっていました。

浦頭地区は戦後の復員の引き揚げ港として有名です。また、浦頭地区が望む恵比須湾は、祖父が乗艦していた航空母艦「隼鷹」が終戦まで係留されていた湾でもあります。祖父は終戦後、駆逐艦「楠」の副艦長として復員事業に従事していました。80年近く経った今、こういう形で港を平和利用できるのは素晴しい限りです。

さて、浦頭は佐世保の中心地から離れた場所にあるため、オープン記念イベントに合わせて無料の海上バスが運航されていました。させぼ五番街横の新みなとターミナルから出発し、佐世保港を縦断して、浦頭埠頭まで連れていってくれます。

当初は30分に一本の間隔で運航されるとの告知がされていましたが、予想以上の人出に対応するため、運航表の時刻をかかわらず人数が集ったら都度出航していました。軍港クルーズを実施されているばらもん観光さんの船みたいです。

17時すぎに出航し、20分ほどで佐世保クルーズセンターに到着しました。

メインとなる建物は、免税店・トイレ・送迎デッキがある程度。がらんとした印象を受けました。クルーズ船の到着時には乗客が一気にやってくるので、それを見通したキャパシティでスペースを確保しているんでしょう。

この建物はおろか、徒歩圏内にコンビニやレストラン、カフェなどはないので、何時間もいつづける場所ではないみたいです。飲み物の自販機すらないのは、クルーズ船ターミナル特有の設計なのかな。

この日は隣接する広場で、記念イベントをやっていたので出店がたくさん出ていて賑っていました。

「コスタ・セレーナ」はイタリアの船で、釜山から来た韓国人観光客を載せてやってきました。

浦頭地区は、佐世保の中心地にある三浦岸壁&新みなと岸壁よりもハウステンボスに近いので、観光客の動線を意識した道路整備なども進められています。ハウステンボスまで車で10分のようです。この日のハウステンボスは、この船の乗客で賑ったことでしょう。

ハウステンボスの IR 計画が頓挫してしまったので、地元への経済効果の規模は小さくなってしまいましたが、それがなくとも観光客が増えることは良いことだと思います。

今回は9時に入港して、20時に出航するというスケジュールでした。天気も良く、日中はまるまるハウステンボスで遊べたでしょうね。

陽が落ちた後、ライトアップされた船はとても綺麗でした。

20時すぎ、岸壁から船が離れた後に見送りの花火が打ち上げられました。

佐世保は古くから良港として栄えてきましたが、軍港と造船の街としてです。なので、こうやって大型客船が入港してくるのはとても新鮮です。

大型船が入港できる地形であって、全国的にも有名な観光資源がある佐世保市です。クルーズ観光分野もどんどん力をいれて頑張って欲しいです。

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