トム・クルーズ主演の映画「ラストサムライ」の冒頭シーンに、佐世保の九十九島が登場します。今年で公開から20周年らしいです。
ハリウッド映画であり世界を市場として制作されているため、ステレオタイプ的な日本のイメージ付けがあったり、設定が甘い点などが散見されるものの、日本的なものへのリスペクトは感じられる作品ですし、バランスも良いので少し好感が持てます。
さて、以前から佐世保にある西海国立公園・九十九島が撮影地として使用されていることを知っていましたが、「展海峰で撮影したんだろうな」と勝手に思っていたら、どうやら石岳展望台からの眺望だったようです。
※この記事冒頭のアイキャッチ画像は展海峰で撮影した九十九島の夕陽です。
以下、「ラストサムライ」からの引用です。
日本神話の国産みを九十九島を使って説明…なんともスケールが大きいですね。たしかに神々しさがあります。あえて天気が良すぎず、少し霞んだ日に撮影しているのも、神話時代の夜明け感が出ていて素晴しい。
九十九島は、200以上の島で構成されていて、その密度が日本一と言われています。本土から見て西側にあるため、海に沈む夕陽とたくさんの島影をドラマティックに見ることができる日本有数のスポットです。
九十九島は南北合わせて広範囲に広がっているので、市内のいたるところから見えますが、眺望の良さと人気度合いでいうと「展海峰」や「船越展望所」、「弓張岳」が有名です。
改めて映っていた島影を見てみたところ、2枚目の奥から平戸島、高島、金重島、鼠島の島影を確認できました。この島が一直線になるということは、いずれでもありません。
Google Earth Pro を使って確認してみたところ、「石岳展望台」から撮影したようです。赤枠の部分が、ちょうど2枚目に映っている島影と同じ部分。手前の灰色の構造物が展望台です。
3枚目の夕陽と高島がアップになっているカットでは、牛ヶ崎の柱岩がしっかりと映っていますね!
ちなみに、スタジオジブリ作品・宮崎吾朗監督の「ゲド戦記」のイメージにも九十九島が使われているとのことです。
ロケハンが来て、九十九島に沈む夕陽のイメージから上の画が出来上がったそうです。
「ゲド戦記」については、中高生の頃に原作小説を読み、その後アニメ映画化されました。アニメを観る前に、観た人のレビューや作者であるル・グウィンが苦言を呈している話が耳に入ってしまい、観ず終いになっています。機会があれば観てみたいと思います。