お絵描き目的のペイントソフトと言えば、学生の頃は Painter v6 を良く使っていました。その後、SAI がメキメキ急成長してきて一時期は SAI のユーザーに。まともにマンガを描いたことはないのにコミスタに手を出したり、オンラインではお絵描きしぃチャットとか、通信対戦お絵描きソフト牛丼とか使ってみんなと遊んでいました。懐かしいですねー。
メイン環境が Windows から Linux になった頃にはお絵描きはすっかりしなくなっていました。
今、イラストを描いてる人ってこういうツールを使ってるんですねー。浦島状態ですね…。6割クリスタなのか。ていうか SAI まだ居るのか。強い。
よく使う GUI 画像編集ツール
僕が現在進行形で主に使ってる GUI 画像編集ツールは以下のようなかんじです。
Adobe Photoshop CS2 on Windows VM
言わずとしれたキングオブ業界の古いバージョン。Windows 10 仮想マシン上で現在も生きながらえてます。Photoshop は 68k Mac・漢字 Talk 版のバージョン2.5、小学生の頃から触ってたのでやっぱり手放せない。CC になってから、世界最強クラスのフォトストックや AI 機能などうらやましい機能が目白押しです。Linux で使えたらいいのになー。
ちなみに10代の頃、原稿料1万円くらいで「フォトショでイラストを描く!」系の商業書籍の執筆に参加したことがあります。今でもたまにブッコフで見かけます。なかなかの黒歴史コレ…。
2021/10/26 追記
ブラウザ版の Photoshop のβが公開されたようです。これは期待。
「Photoshop」と「Illustrator」にWebブラウザ版 まずはβ版、データ閲覧までなら非会員にも開放
GIMP 2.10
よく Photoshop のライバルと言われている OSS では定番のソフト。VM を立ち上げてフォトショを使うほどでもない場合に結構使ってます。ライバルと言われる割にはフォトショクローンという訳でもなく、使い方や概念が結構独特です。10年使ってても慣れません。(レイヤー毎にレイヤー範囲があったり、アルファ追加しないと透過しない仕様って必要なん…?)
古くから Script-Fu なんかが使えるけど、フォトショでいう「アクションの記録」ができないので、例えば10枚くらいの写真に一気に同じ補正をかける時とか、Script-Fu や(GIMP 外で) ImageMagick などでスクリプトを書くほどでもないようなケースで地味に面倒です。
使う頻度が高い割に、全然スクリプト方面には手が出せてないですね…。フィルタの一つでも書ければ偉そうな事言えるんだけど。
Inkscape
OS の関係上 Adobe Illustrator が使えなくなったので代替としての利用。標準の保存フォーマットが独自形式ではなく SVG っていうところが好感度が高いです。
ただ、やっぱりイラレの感覚で使うと勝手が違う感じがします。完成度そのものは割と高いのでカッティングステッカーの原稿やロゴ作成に使っています。ビットマップトレース機能も助かる。
Darktable
カメラが下手くそなので、撮った写真の RAW 現像を真面目にやる機会なんてあんまり無いですが、必要な時は Adobe Lightroom の代替として Darktable を使ってます。というか、そもそも Lightroom を使ったことがありません…。_(:3」∠)_
RAW を扱うのは特殊だとしても、補正やフィルタをかけたり範囲を指定したりするのは Photoshop でも可能ですよね。Lightroom にしろ他の現像ソフトにしろ、独立したプロダクトとして存在しているのはやっぱり特化して使い勝手を向上させる目的なんでしょうか。
カメラは Sony の α なので公式でも現像ソフトがあるんですが、例のごとく Linux 非対応のため恩恵を受けれていません。
その他
この他にも、図面を書く時には LibreCAD だったり、カチッとした図をマウスで描きたい時に LibreOffice DRAW を使ったり、簡単な図であれば Google スライドを使ったりしています。一時期、Linux でラクガキしたい時に何が使えるかなぁと調べて出てきた MyPaint を使っていたこともあります。
GUI 以外で画像ファイルを出せるツールまで含めると、ImageMagick やら ffmpeg やら gnuplot やら色々ありますが、挙げるとキリがないので割愛します。
AzPainter
前置きが長くなっちゃいました。
Youtube や Twitter 向けに動画を出したいなーと考え、撮った動画に OpenJTalk でナレーションを付けると今度はそれに見当ったキャラクターが欲しくなってきました。(受肉用とまでは言わないけど)
液タブを手放した時に代替で買っていてその後出番がほとんどなかったワコムのペンタブ Intuos S がありますし、下手くそながらキャラ絵を描いていたこともあるので、GIMP で何か描こうかなーと思いました。ところが GIMP で上手くペンタブの筆圧が有効にならない。デバイスとしては認識しているものの、設定をいじってみても無理そう…。
そこで見つけたのが AzPainter。Windows を使っていた頃にお手軽なフリーソフトとして触ってみた気がするんですが…記憶違いかな? Linux 専用の OSS お絵描きソフトとしてリリースされているようです。
GitLab で公開されているソースコードをもってきて、ビルドしてみました。GPLv3 で公開されているようです。
git clone https://gitlab.com/azelpg/azpainter.git
cd azpainter
./configure
# ここで libwebp がないと怒られる。
sudo apt install libwebp-dev
# もう一度挑戦。
./configure
# OK
make
sudo make install
導入方法については、こちらに日本語での説明があります。
GNOME デスクトップ環境のメインメニュー「グラフィック」配下に AzPainter アイコンが追加されました。起動してみると、とても軽快に立ち上がってすぐにお絵描きできる様子。
しかも、特に設定ナシで筆圧が生きている…!!
いやー、正直なところ SAI っぽい日本人イラストレーターが求めているようなお絵描きソフトなんて、Linux では諦めて何年も経つので衝撃的でした…!
クリスタやその他 Windows / Mac 向け有償ソフトの便利な機能なんて、使いこなせる自信もないし不要なんです。ただペンタブで思ったような線が引ければそれで良い。軽快に動くしソースコードは公開されてるし、「紙とペン」を置き換え可能な基本的な機能はすべて備わっているようだし、一目惚れしてしまいました。
あとは自分のモチベーションを維持して、必要な「素材」を描いていけるかが問題です。
ヽ(‘ω’)ノ ワアイ